今日も明日も君が好き

まいにちジャニオタ

現役就活生から見た、舞台「染、色」

 

 

どうもこんにちは、現時点で現役就活生のせせりです

(なお22卒)(つまり大4)(察し)

 

私的には約1年半ぶりの現場になった、舞台「染、色」

就活生のくせにのんきに現場行ってんじゃねぇよという文句はもちろん受け付けません。

観に行った一番の理由は「自担が主演だから」ですが、自分自身の状況が状況なこともあって結果として単なる考察以上にかなり色々考えさせられる作品でした

 

本当はES書かなきゃいけないし卒論も進めなきゃいけないけど、「アウトプットは大事だ」ってどこかで見た気がするので感想(という名の膨大な自分語りとほんの少しの考察)を書くことにしました。ちな文字数かなり多い。

要するにESとか卒論より書くの楽しい(小声)

ちなみにうちのゼミの卒論の条件的にアンケートを取らなきゃいけないのでよければご協力よろしくお願いします(たぶん夏~秋頃出します)(小声)

 

序盤はただの感想だらけ(しかも目の付け所がずれまくってる)なので考察だけ読んでみたいって方はびゅーーーんと飛ばしてください。後半3~4割ぐらいが考察です。

 

 

 

 

 

※順番ぐちゃぐちゃ

※セリフは全てニュアンス

 

 

 

 

 

そもそもなんとなくで登場人物とあらすじ確認してたぐらいやからあんなに「就活」っていうワードが飛び交うと思ってなかったんよね
だから深馬たちが内定貰ってない大4っていう時点でそこそこグサッときたし、どんなに頑張っても内定貰えない杏奈ちゃん見てかなりグサッときたのよ
完全に今の私の状況やん、って。
いや、杏奈ちゃんほどは頑張ってないかもやけど。
なんなら個人的な話でしかないけど私も周りにめちゃくちゃ仲良い友達がおるわけでもないし母子家庭やし、杏奈ちゃんめっちゃ私やん!って思った。
でもよく考えたら杏奈ちゃんみたいにかわいくないしイケメンな彼氏もおらんから杏奈ちゃんとは大違いでしたわ~(大の字)
深馬が杏奈ちゃんの頭ぽんってする度に「ひえ~~~〜杏奈ちゃん頭ちっさ!!!」って思いました!!!(そこ)
そして冒頭で
こりゃあ嫌でも単なる考察っていうよりも就活生として観ちゃうやろうなあ
と察しました😇えへへへへへ(えへへへへへ)
 
面接中の杏奈ちゃんの答え方がかなりおどおどしてたけど、私もっと下手なんだろうなあだから未だに(略)なんだろうなあって苦しくなった
図らずとも自ら首を絞めていくスタイル
さらに面接官に「芯がない(自分がない?)」って言われててもう……ウッ
まあ、就活関連でいろいろ調べてたら“本音と建前”なんて当たり前のように出てくるし回答に自分がなくなっても仕方ないところもあると思うんよ
だって自分より前に通ってる人の意見参考にしたり会社の色に合わせにいったりした方が自分も通る確率上がるやん
だから「面接では着飾らず自分を魅せていきや」っていう大人の言葉は信じません
企業側に一切求められてないような本音なんて言ったら言ったで「はあ🤨」って顔されるだけやん
許されるなら「現在進行形でどんなパワハラありますか」とか「残業代1円違わず出ますか」とか聞きたいし「世界に貢献したいとかいう感情そこまでないです」とか「それなりの仕事とそれなりのお金でそこそこ楽しく生きていきたいです」とか言いたいよねぇ
就活やってて学んだこと第1位
大真面目であればあるほど、正直であればあるほど、損をする
求められてそうな回答をそれっぽく言ってうまくやり過ごすぐらいがなんだかんだたぶん一番。
面接官に「自分がない」って言われるのが一番嫌やわ、就活生が「自分がない」って言われるのは日本の就活の風潮のせいってのも少なからずあるやろ
就活生に「自分」を求める前にお前が「自分がある人」の見本を見せろや、と思ったり思わなかったり。
自由に自分を魅せることなんてできないんですよ。正確には「できるけど果たしてそれが通用するのか?」って話ですね。
杏奈ちゃんが「自分がない」って言われてたのはいろんな意味でって話なんやろうけど就活生としてはどうしてもそっちに目が行ってしまう……こんなんだからいつまで経っても(略)なのか。
 
その後も
杏奈「最終面接までは行くけど全然内定貰えなくて·····私って必要とされてないのかな?」
私「大丈夫だよおおお😭😭私なんかそもそも数十社出して最終面接2回しか行ったことないからあああ😭😭最終面接たくさん行けてるだけでもすごいよおおおお😭😭」
と、完全に杏奈ちゃんよしよしタイムが続きました(深馬も「染、色」もどこ行った)
 
そしてここが一番のツッコミポイント
なんで最終面接で「あなたを家電に例えると」とか聞くねん!!!!!!(クソデカボイス)
そんなもんできれば一次面接か二次面接で聞いてくれよ
しかも、「尊敬する人」の後に!?
尊敬する人の嫌いなところ聞いてふわぁぁっと終わらせる癖にその次に聞くのがそれなん!?
はあああああああああああああああああ!?!?!?!?!?!?
そんなことよりどういう社会人になりたいかとか入社したらどんなことに挑戦したいかとか言わせてくれよ
せめて尊敬する人の嫌いなところに対する感想上手いことまとめてくれよふわっと終わらせんな役員め(ここまで一息)
てかこの手の質問って「面接と言えば的な質問してやろう」っていうのがどことなく見え透いててあんまり好きじゃないんよね
(実際に何回か受けた中で「この質問みんな驚くねん~」って笑ってた面接官おった。就活生で遊ぶんじゃねぇよ🤗) 
ちなみに厚生労働省が出している「公正な採用選考について」よると、「尊敬する人物に関すること」は家族関係や宗教関係などと共に配慮するよう指示されている項目の1つにあたるそうです。言われてみればたしかにな~って思うけどちょっと意外やった。
まあ、1つの作品にここまでのリアリティを求めるかと聞かれればって感じやし、何よりもこの質問(+この質問をされているタイミング)って作中で大きな意味を持ってるものだと思うから気にならないんだけどね。「必要悪」と似たジャンルだと思ってる。
 
 
そして居酒屋シーンで感じたこと。
 
 
せーの………
 
 
コネしか〜……
勝たん〜〜〜!!!!!
(客席一同大合唱)
(そして始まる銀テ戦争)
 
結局就活はコネ次第でどうにでもなるんだなって思った。世界は残酷。
どんなに頑張ってもコネ持ち(北見)には勝てないんよ。
突如一番の現実を突きつけられたオタク兼就活生、ここに爆誕
なおもう1人(原田)は夏から本格的に就活始めてちゃんと内定貰った模様。
すげえよな、こちとら春前からやってんのにな
札幌行っても頑張れよ👍私も頑張るわ、乾杯🍻(なお私はお酒飲めない)
 
 
ここからほんの少し真面目な話をすると、一就活生として印象に残っているのが
「可能性が無限にあるってことはそれだけ可能性を狭めていることでもある」
っていうニュアンスのセリフ。
大人たちが若者に言う、「可能性はいくらでもあるんだから」的な発言が嫌いなんです。可能性があればあるほどいいのかよ。
あればあるほど迷うし、間違った選択する可能性もあるし、でも間違ったからといって気付いたときには全てを取り戻すことなんてできないんよ
私は就活においてそこまで業界・業種にこだわりがない(というよりも業界以上にこだわりたいものがある)から、(たぶん)人一倍迷ってしまって。
何が正解なのか分からないのに無駄に選択肢(=エントリーできる企業)がある状況。
日に日に選択肢は減っていく中で振り返ってみれば「あ~あんな選択肢もあったのか」って気付かされるけどもうエントリーできなくて。
じゃあ最初からいろんな選択肢取っとけよって話かもやけどその選択肢に対して何も未来描けてないのに取るのってそこそこ難しくない?
大して興味ない会社のES全然手が進まん理由とかそれでしかないやん。
興味も無いし未来も描けないのよ。
全然作品に関係のない感想。ごめん。
ぜひこれを読んでいる23卒以降のみんなには視野を広げて、いろんなものを見ることをオススメします。興味ないものについて調べたり考えたりするのは大変だけど、「何が好き」とか「どういうことやりたい」とか何でもいいから紙に書いて、それに当てはまりそうな業界とか企業とか探してね。(「都会に住みたい」「絶対に事務系がいい」「転勤だけはしたくない」「現場になる会場が近い」みたいなレベルでいいよ)
 
 
 
 ここから考察入ります
 
最後にちょこっと個人的な考察も書いておきます(お待たせ)
あくまでも個人的な考察だし申し訳ないけど原作未読だし普段本も読まない舞台もたしなまない、そんなやつがなんとなく思ったことです。たぶん「それは違うやろ」ってところもあると思うけど許してください。
(原作読んでからの方が原作との対比も楽しめてより一層おもしろかったかもなあと後悔したのはここだけの話)(小声)
 
 
私は序盤から「深馬と真未は一つなのかなあ」とぼんやり思いながら観ていました。合ってるかどうかは知らんけど。(でも最後まで、というか今でもその考えは変わってないから自分的にはまる~🙆‍♀️って感じ)(白鶴かよ)
分かりやすく言うと、真未は普段の深馬とは真逆の面が強く出てるもう一人の深馬、深馬の“頭の中にいる天使と悪魔”の悪魔的な存在、あるいは「本当はこういうところもあるんだよ」「こういうふうになりたいんだよ」って心の奥底で自分も気付かないうちに思っているような、ある意味深馬のなりたい姿の具現化。
要するに深馬は真未であり真未は深馬である、ってことです。
最初なかなか真未に出会えなくて無理矢理出会おうとしたところとか、ずっと深馬が白〜ベージュ系の服装なのに対して真未が真っ黒なところとかからもそうなのかなあ、と。
本能では悪魔側にならない方がいいって分かってるけどそれ(=真未)に自ら出会おうとしてるあたり、本気で迷ってやけくそになってるかなあ。なかなか出会えなかったのは「出会えない」のじゃなくてきっと「出会っちゃいけない」って心のどこかで分かってて蓋してたのかな、とか。出会っちゃいけないのに出会っちゃった感。
後半で深馬が黒の服装になったところで深馬が真未に依存して、真未に染まりきった感じがして、やっぱそうよね〜ってなった
白~ベージュ―深馬がまだ“深馬”である状態
黒―真未に引っ張られるようになった状態
白~ベージュ―深馬の中から“真未”がいなくなった(抜けた)状態
でも実際は真未も深馬に依存していったのかな。いや、真未という人格を強く持ち始めたと言った方が正しいのか?
顔面スプレー直射事件あたりから顕著。
唯一無二の存在として、もう一人の自分として、深馬の身を守る行為なのかなあ。 
 
真未がいなくなって、でも真未が元々いなかった(?)世界線が信じられなくて、真未の部屋で1人でやって、寂しくなって最後杏奈ちゃんに縋るの、最高にクズだと思った
自分一人じゃとてもじゃないけど消化できなくて結局誰かに頼らなきゃ生きていけない。
このことだけじゃない。
真未と出会ったことによって絵のテイストが変わったりとか(どう変わったのかが気になる……)、美術の道を手助けしてくれた親の思いがあるから美術の道から逸れることを考えてない(親の思いを叶えたい、期待に応えたい)とか、どこまでいっても深馬は“自分”がなくて誰かに頼らないと生きていけないタイプ。誰かを介して初めて自分を作り出せる。
自分を自分にしてくれる存在、すなわち自分のことを認めて“赤”とか“青”とかみたいに“深馬”という色に染めてくれる存在が必要。
でも「誰かに頼らないと生きていけない」っていうのはちょっと共感。「自分一人だけでは“自分”がなくて、何事も決めきれないしやめられない」深馬と私は同じなのかもしれないと思った。
そういや、杏奈ちゃんも「自分がない」って面接官に言われてたね。
からしてみれば杏奈ちゃんはよっぽど「自分がある」ように見えるんだけどな。
(そもそも深馬と杏奈ちゃんの「自分がない」は少し性質が違う気もするけど)
 
 
正直、「秋に咲く桜」の解釈はわからん。
 
深馬がめっちゃしつこく秋に咲く桜がどうなったのかを気にしてたのは「本来とは違う、間違った時期に咲いた桜が正しい時期に咲くことはできるのだろうか?」っていう疑問を深馬自身に重ねたのかな。上手く表現できないけど。
つまりは今までトントン拍子に進んできたけどそうじゃなくて、ちゃんと苦労して今の悩みも乗り越えて前に進むっていうことができるようになるのかって話。
深馬はこれまで、苦労はしてきてるけど心からの苦労はしてないんやろうな。で、ただいま絶賛壁激突中。でもこんな経験したことないからどうしたらいいか分からんのよ。「え、これ自分で解決できる?乗り越えられる?」みたいな。
 
もしくは、秋に咲く桜は春には咲けない=限界を迎えたら二度と復活できない、的な。秋で一回咲いてるからその半年後である春に咲くには準備期間が短すぎるんよ。だから少なくとも次の春には咲けない。早くても次の年の秋かさらに次の年の春か。
次いつ咲けばいいか分からん、でも咲きたい。そうやって無限ループしてるうちに咲くタイミング見失っておしまい。
深馬は周りの人に対してめちゃくちゃ謙虚で「自分はそんな褒められるほどのものではない」って割とガチで思ってるけど、それと同時に周りから賞賛されチヤホヤされてきた経験があるから一丁前にプライドがあるんよ。「自分は他の人よりもすごい存在だ」っていう。
この2つの考えが共存してるのってぱっと見矛盾してるように見えるけど案外そうでもないと思うんよね~
もしこの解釈で取るなら
無駄にプライドがあるから誰もが絶賛する絵を描かなきゃいけないという思いを持ってるけど自分の限界はとっくの昔に来ているっていうのを自分自身が一番分かってて、なんなら周りも察し始めてるかもしれないけど、自分から「もうやめる」とは言えない手前、どうしようもない、これからどうすればいいんだろう
そんな自分と秋に咲く桜を合わせてるのかなあと思う。
……うん、なんか分かる。
 
 
これまた自分語りだけど、深馬ほどではなくとも私も「これまでそこそこの運の良さが発揮されて比較的トントン拍子で進んでなんとかなってきて今がある」という自覚があるのでやっぱり杏奈ちゃんよりも深馬の方が共感できる存在です。
 
 
それともうひとつ。
  
 
結局みんな自由になんてなれないんですよ、きっと。
世の中理不尽なことばっかりだし、やりたいこととか思い描いてることとか全部実現させるのは無理だし、てかやりたいことって何?ってなるし、時々現実見たくなくなるし、自分で何もかも決断できたら一番だけど迷っちゃうこともたくさんあるし、夢を叶えた人もそうでない人も確実に何かを犠牲にして今を成り立たせているし。
何でも思い通りになって手に入れたいもの全部手に入れられたらいいんだけど絶対に限界ってどこかで来るしそうすると何かを諦めなきゃいけない。
深馬の場合、自分の才能に限界を感じていて、でもこれまで親の思いに応えることとか地味なプライドとかは捨てきれなくて、もがき苦しんでるように見えた。私には。
「染、色」ってそういうことがテーマなのかは分からないけど、二時間観劇して「思い通りにならなくてつらくなることも多いけどそれでも生きていくんだよな」って絶賛苦しみ中の一就活生は感じた。
 
 
 
 
 
 
 
 
総括
 
 
 
正門くんにビールは似合いすぎるんよ(盛大なため息)
 
 
就活とか考察とかどこ行った???
 
 
 
 
 
 
P.S.
カテコで正門くんに「気をつけて帰って」って言われたからめっちゃ気をつけて帰りました!!!
“深馬”から“正門良規”に戻ってて(なんなら少しぽやみがあって)これまた好きが溢れた。